この体験談はタイトルの通り、“バチボコ”にされることを性癖に持つ女の子とお会いしたときのお話です。
腹パンや首絞めを含む、かなりハードな内容になっているため、暴力的な表現が苦手な方はこの先はご覧にならないでください。
この日はホテルも大繁盛していたようで空室はたった1つ。
むしろ空室があったことがラッキーだったというべきだろう。
僕たちがエレベーターに乗り込んだ直後には次のカップルが入ってきた。
閉まっていくドア越しに若い男の落胆する声が聞こえてきた。
うわぁ、ここも空いてないやん!
運よくチェックインできた部屋はピンクを基調とした少し凝ったデザインの部屋だった。
二人で使うには少し広過ぎるようにも感じるが、曲線を多く使ったデザインが柔らかい温かみを感じさせる。
優菜にはソファに座っているよう伝え、僕はエアコンの設定を整えてからお風呂に湯を張りに行く。
一通りの準備を終えて、優菜の待つソファに腰かけた僕は彼女の肩を軽く抱いた。
優菜も僕の方に首をもたせ掛けてくる。
僕が優菜の顎に軽く指を添えつつ潤んだ大きな瞳を見つめると、彼女はソッと目を閉じた。
チュッ…クチュ…チュプ…ピチャ…
絡み合う舌と舌が淫靡な水音を立てる。
僕は優菜の両耳を掌で塞いで彼女の口内を蹂躙した。
耳を塞がれると体内で生まれた音が大きく反響して届いたことだろう。
舌をねじ込まれた優菜の口元にできた隙間から、色味を帯びたあえぎ声が漏れ出した。
手加減なしでお願いします。
彼女の期待に満ちた表情がこの日をどれだけ楽しみにして来たのかを物語っているようだった。
僕は鞄からクリアファイルに入れた状態の1枚の書類とボールペンを取り出した。
取り出したA4サイズの紙には「誓約書」という少し大きめの文字が印字されている。
仰々しいタイトルの下には優菜が自らの意思で被虐を望み、その結果どんな後遺症を負うことになったとしても一切の責任を求めない旨の宣誓文が続き、最後に署名するためのスペースが設けられている。
僕は優菜に文面を一読した上で了承できる内容であれば署名欄にサインをするよう促した。
この誓約書が効力を発揮するような事態を引き起こすつもりなど僕には全くないし、安全性には十分配慮してプレイを進めるつもりだ。
しかし、優菜は僕が考えていることなど知る由もない。
”それっぽい書類”にサインをすることが優菜に与える興奮はかなり大きいことだろう。
優菜の全身が一瞬、ブルッと震えた。
舌先でペロリと唇を舐めた後、優菜は僕の指示通りに床に正座をして姿勢を正し、書面に書かれた内容を読み上げ始めた。
ソファに深く腰掛けてくつろぐ僕と床に正座させられる優花。
二人の構図が、そのまま明確に生まれた立場の違いを如実に表す。
か細い声で時折全身をヒクヒクと震わせながら、自ら記した名前までのすべてを読み上げた優菜は恥ずかしそうに俯いてしまった。
僕はしばらく彼女の様子を観察してから、スッと立ち上がり、正座の状態で俯いたまま動かない優菜の横に移動した。
僕は中腰になって優菜の後頭部周辺の髪を左手でグッと鷲掴みにして、彼女の顔をムリヤリ引き上げた。
潤んだ大きな瞳はトロンとした様子で恍惚の色を見せ、息が少し荒くなっている。
優菜は声を出すことなく、髪を掴まれて引き上げられたままの顔を何度か縦に振った。
パシンッ!
彼女の頬を打つ乾いた音が部屋に響いた。
聞こえへんねんけど?
もう何されても文句言われへんな
追い打ちをかけるようにさらに2度、3度と優菜のお腹に蹴りを入れる。
ヨロヨロと立ち上がった優菜の顔には恍惚の表情が浮かんでいた。
何でお前が指示してんの?
中学生の頃には既に黒帯を締めていたし、優勝経験こそないものの、大阪大会では何度も上位に名を連ねた。
拳法と言ってもあくまで護身術で、男性で128箇所、女性なら127箇所ある人体の急所に対して致命傷を負わせることなく動きを制するための適切な強さや角度が身体に染み付いている。
…けふっ…ハァ、ハァ
舌を捩じ込み口内を激しくねぶる。
同時に優菜の鼻を指でつまんで呼吸を奪う。
数秒の間を置いてから、僕は優菜の首に手をかけて気道はしっかり確保したまま左右を走る大きな血管を親指と人差し指の側面で圧迫しながら彼女の顎を押し上げた。
優菜もまた身体をヒクヒクと震わせながら、僕の言葉に従って着ていたシャツに手をかけた。